現在、全地球規模での環境問題がいっそう深刻化する中にあって、「地球温暖化の防止」や「循環型社会の形成」といった取り組みを強化して、これまでの「大量生産・大量消費・大量廃棄」型の社会経済システムから、環境効率性に十分配慮した、環境への負荷の少ないサステナブル(持続可能)な社会経済システムへと移行させていくことが強く求められている。
こうした時代の要請において、産業界でも製品の開発・生産・流通など、その活動のあらゆる側面において、環境問題への積極的な対応を行うことが、その存在と活動における必須の要件となっていると認識されるようになっている。
産業車両製造企業を中心に構成される本会においても、平成14年度に新たに環境委員会を設置し、会員企業の事業活動に伴って生じる環境負荷の継続的な低減を図り、業界としての社会的責任を果たしていくため、将来の改善目標を定めて解決に取り組んでいくべく検討を開始した。
今回、同委員会の初年度の活動成果として、「産業車両製造業における環境自主行動計画」としてとりまとめるに至ったので以下において報告する。
以上の基本方針に則り、業界として対応が求められる各環境課題について、以下の通り取り組みを推進し、その進捗状況について毎年フォローアップを行っていくこととする。
2014年度に低炭素社会実行計画に参画し、2020年度に5.1万t、さらに2030年度に4.9万t(いずれも2013年度調整後排出係数による)とする目標を設定した。
2018年度に、2030年度の削減目標を4.8万t(2013年度調整後排出係数による)に改訂した。
2022年度に、2030年度の削減目標を見直した。 (2023年3月更新)
→最新のフォローアップ結果はこちら (2024年4月更新)
製造段階で発生する廃棄物の2025年度の最終処分量を2000年度比97.2%削減することを目標にその実現に努めるとの目標を設定した。
2022年度に日本経団連の循環型社会行動計画での目標を、2025年度までに最終処分量を0.002万t以下を維持できるよう努めると見直した。
→最新のフォローアップ結果はこちら (2024年4月更新)
車両のリサイクルの実効性向上を図るため、設計段階から十分配慮するよう努める。
電気や天然ガス等を燃料とした、CO2の排出削減が可能な車両の開発・普及促進に努める。
環境負荷物質の使用低減、排出の低減が可能な車両、及び内外の排出ガス規制に適合した車両の開発・普及促進に努める。
関係業界とも連携して、使用済みとなった車両から発生する廃棄物を適切かつ円滑に処理・再生できるシステムの構築に努める。
会員各社は、ISO14001の取得や環境報告書の発行等を通じて、環境に関する情報公開及び環境管理体制の確立・強化に努める。
会員各社は、海外における事業の展開に当っては、進出先の自然・社会環境に十分配慮した事業活動の推進に努める。